昨日飲んだ酒も抜け切り、そういえば何も食べてないことに気付く。
よし、こんな時こそ『中華そば 卍』だ! 俺は合宿帰りで惰眠を貪っていたライダーをたたき起こした。
この『卍』、東京の有名店で修行してきた店主の店らしい。
たぶん仙台で一番「ああ、俺身体に悪いもん食ってるな〜」と感じさせてくれるラーメン店だ。ご年配は食いきれない程のキック。
ここのラーメンの特徴を一言で表すと「過剰」である。とにかく脂! もやし! 太麺! の強烈パンチ。ココの特盛をスープまで味わったのなら、次の日トイレと友達になれるだろう。
テーブル席のない店内はいたるところにステッカーが張ってある。食券制だが、ここの食券機は札が使えないためカウンターで両替してもらう。俺はみそ特盛(900円)、ライダーはみそ大盛(800円)を買った。
食券を差し出すと「にんにくは入れますか?」と聞かれる。モチロン! にんにくの入ってない卍のラーメンなぞ最後まで暴走しない井上敏樹のようなもんだ。もしくは炉利魂じゃない宮崎パヤオ。
俺はさらに「脂増し」を頼んだ。この「脂増し」を頼むとただでさえ強烈な卍のラーメンがさらに凶悪になる。いうなれば黒富野全開のような感じといえばわかるだろうか?(わからない) 素人にはオススメできないため来店二回目以降に頼むのが吉。
卍の麺は太く食い応えがある。自家製麺らしくラーメンの麺というより腰のある太い蕎麦、といった感じだ。その上に丼からはみ出すほどのもやし、極厚のチャーシュー、にんにく入りを頼んだ場合は刻みにんにく。脂増しを頼んだ場合は半固形の脂が乗ってくる。スープはガッチリかつクリーミー。俳優でいえば藤岡弘、である。
そして、目の前に丼が出てきたらひたすら啜り込むべし。広い店内ではないので椅子に座れないお客が後ろに立つ。なかなかのプレッシャーだ。食ったら直ぐに店をでる。
食い終わるともう一日何も食わなくてもいいぐらいの満腹度。体脂肪何%か増えた感じ。
ここのラーメンを食うのも3・4回目だがその度に打ちのめされる。しかし忘れた頃に食べたくなる、卍はそんな店だった。

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