令和元年12月13日
宇佐神宮の近世・近代史を研究しているが、夏目漱石が明治32年の正月に宇佐、耶馬溪など大分へ来た旅も重要なテーマの一つ。
でも資料がほとんどない。
昭和42年に発行された小野茂樹著の『大分県と文学』を最近手に入れて読んだけれど、肝心なことは書かれていない。
宇佐には1月2日に当時日豊線の終点であった宇佐駅(現在の柳ヶ浦駅)で降り、夕方、宇佐神宮へ初詣に来ている。
だが、宇佐神宮までの道のりを歩いたのか馬車に乗ったのか。
あるいはこの日どこに泊まったのかが謎なのだ。
朝日新聞「文芸風土記」はこの夜、当時神宮境内にあった宿屋に一泊し、3日は中津から耶馬溪に入ったと見ている。また柳ヶ浦へ戻ったという説と四日市に投宿したという説もある。
新しい資料の発見があると面白いんだが…。

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