あっという間の1週間でした。
アボリジナル文化展vol.3
昨年のvol.1とvol.2の続編として、
vol.3ということになったんだが、
年明け1ヶ月後の文化展って事もあって、
準備が思うように進まず、ばたばたとした中での開催。
それでも今回ほど、周りの人の協力をありがたいと思ったことはない。
そして自分には2つのハイライトがあったわけだが、
ひとつは、第6日目の「香り音」ライブ。
これは、風ら花の石坂桂子さんとのコラボで、リラクゼーションだけを目的としたソロライブをやってみようということで、音、香り、映像、呼吸のコラボレーションで参加者の皆さんに心地よい空間が作れればと思ったのだ。
しかし、文化展開催1週間前に、顔の右側が全く動かなくなるというベル麻痺が突如発症。一時は、60分演奏し通すこのライブは無理だろうとあきらめていたのだ。それでも、Dのジャルーイダキだけは鳴らせたので、なんとかこれで乗り越えようと開催を決めた。
音はいつもの3割ぐらいの出来。
瓢箪ディジュやF#のディジュは上手く操れない。
前半は、思い通りの空間を生み出すことが出来ないジレンマを感じずにいられなかった。それでも後半25分。休まずにDのイダキを吹き続けた。
音と呼吸が一体化できた。
決して満足いく音質でなかったが、無理に癒そうとか、倍音を強くしようとか、そんな小さな事にはこだわらず、わき出てくるリズムを繰り返すことだけに集中したのが良かったんだろうか。無駄な力を入れずに演奏し続けることが出来た。今までこんなに楽に演奏したことはなかったかもしれないな。
最近ではソロで聴かせる奏者が減った。自分ももちろん様々な楽器とのコラボを楽しんでやってる一面もある。
でもソロで勝負することはいつも頭にあるんだ。
これからも余計な先入観や情報に頼らず、音で勝負できる奏者でいたいな。
その姿勢があれば、ソロでもコラボでも聴かせられる音を作ることが出来るのだから。
そしてもう一つは、最終日の生徒を中心とした発表会である「ディジュリドゥ・チャレンジステージ」前回は無理矢理ステージに立たせた感じがあり、なんとなくまとまりがないステージだったが、今回は皆、積極的に曲の内容を決めて、実にバラエティに富んだステージとなった。なによりも嬉しかったのが、すべてソロ1本での挑戦。
そりゃ、上手く音が出ない人もいたかもしれない。
でもチャレンジしてやり遂げた達成感は決して忘れることはないだろう。
その達成感が次のステージへとつながって行くのだから。
感想は、
「みんな、まだまだだな。でもこれからだよ。」
ここから技術と表現力が増えてくると、もっともっと素敵な演奏になると思うよ。もっともっと面白くなる。
このステージはできるだけ年2回ぐらいで定期的にやっていきたいね。
和豪.JPのライブ、文化セミナー、アート体験、ディジュリドゥやアートの展示、販売、貴重な資料の閲覧・・・。
この文化展はアボリジニの世界の入り口なんだ。
もっと深く知ろうと思えば、どんどん深く入っていける。一生学ぶことができる。
前年なのはもっとたくさんの人に来てもらいたかったな。
ディジュが好き→文化が好き→もっと知りたい!
こういう流れの道しるべとなるように心がけたイベントだったから。
それでも協力してくれた皆様、手伝って下さった皆様、出演してくれた皆様、ご来場頂いた皆様、文化展に関わって頂いたすべての皆様に心より御礼申し上げたい。本当にありがとう!
ディジュリドゥの演奏は、この調子ならあと1ヶ月で、復活はできるだろう。
だから、近いうちに完全に復活した姿をライブでお見せします。お楽しみに!

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